ゲームレビュー

【レビュー】ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド【Switch史上随一の傑作】

こんにちは、リンクス(@lynx99blog)です。
Nintendo Switch / Wii Uで発売された、『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』のレビュー記事です。
発売から4年以上経過していますが、今プレイしてもなお最近のゲームにも劣らない完成度を体験できます。

ジャンルアクション / アドベンチャー
対応ハードNitendo Switch / Wii U
発売元任天堂
開発元任天堂企画制作本部
発売日2017年3月3日
CEROB(12才以上対象)
公式サイトゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド

ゼルダシリーズ初のオープンワールド、もとい「オープンエアー」を採用。
見渡す限りの大地があり、海があり、世界がある。
どこに向かうもプレイヤーの自由で、主人公「リンク」になりきってゲームの世界を本当に冒険している、そんな気持ちにさせてくれる作品です。

高評価点

見渡す景色はほぼどこへでも行ける

この世界の舞台「ハイラル」をプレイヤーの赴くままにどこへでも冒険することができます。
行く先々には平原や森が広がり、火山や雪山、砂漠などが広がっていて、そのほぼすべての場所に行くことができます。

それぞれの地域ならではの風景や気候を感じながら冒険ができ、画面から伝わってくる「ハイラル」の空気感・色合い・環境音の心地がとても良いです。
遠くに目立つ山があったり建物があったりするとそこに行ってみたくなり、夢中になってプレイしてしまいます。

壁登りで行動範囲の増加

このゲームの移動手段の一つに「壁登り」があります。
建物の壁などはもちろん、山や崖や木など様々なものに登ることができ、これまでのシリーズに比べ行動範囲が大きく増加しました。

ロッククライミング

行動範囲が増えたことで訪れることのできる場所が増え、目的地に達した時の達成感は大きいです。

パラセールで滑空

高所から飛び降りる際、「パラセール」を使用してゆっくり降下することができます。

パラセール

空中を移動しながら目的地へ進むのはとても心地が良く、風切り音も相まって爽快感があります。
パラセールを使用することによって高所から飛び降りた際にもダメージを受けずに済みます。

シーカストーンによる様々なアクション

リンクは「シーカーストーン」というアイテムを用いて様々なアクションを起こせます。

  • 爆弾を作成して好きなタイミングで爆破できる「リモコンバクダン」
  • 磁力で鉄製のものを動かせる「マグネキャッチ」
  • 敵や動いている物体を止めることができる「ビタロック」
  • 水の上に氷の足場を作れる「アイスメーカー」

上記をアクション以外にも様々な機能が備わっており、ゲームを進めていく上で攻略の幅が広がります。

世界に点在する様々な目的地

このゲームは次はどこへ向かうべきかという決められたルートはありません。
冒険手帳で見られるメインチャレンジというリストでストーリーを追うことはできますが、その通りに進めなくてもいいですし、寄り道をして新しい地方を冒険してもOK。
寄り道要素の一つとして、例えば「シーカータワー」という塔があります。

シーカータワー

シーカータワーを訪れると、その辺り一帯の地域のマップ情報を得ることができます。
シーカータワーは世界に多く存在しており、一度訪れたことのあるシーカータワーにはマップ画面から一瞬でワープができます。
いわゆるファストトラベルです。

そのほかに「試練の祠」というものも世界には多数点在しています。

試練の祠

試練の祠の内部にはゼルダシリーズでお馴染みの謎解き要素が多く仕掛けられており、祠ごとに様々な謎を解いていきます。

マグネキャッチを使って隠された通路を発見したり、障害物をビタロックで止めて先へ進んだりと様々なアクションを駆使して攻略していきます。

祠の最奥まで行くと「克服の証」というアイテムが手に入り、これを集めるとハートの数(体力)かがんばりゲージ(スタミナ)を増やすことができます。
試練の祠もワープ(ファストトラベル)の対象になっています。

また、マップにはピン止め(目印)を打ち込める機能があるので、遠くにシーカータワーや試練の祠を発見しても迷わず到着することができます。

圧倒的な自由度の高さ

このゲームを評価する上で欠かせないのが圧倒的な自由度の高さです。
プレイを続けていくと色々なことができることに気付いていきます。

  • オノを使い木を切り倒せる
  • 鍋に火を焚いて料理を作れる
  • マグネキャッチで川の中にある宝箱を拾い上げることができる
  • 焚き火で上昇気流を発生させパラセールで高く飛び上がれる

そのほかの例としては、

  • 野生の馬に乗れ移動の手助けをしてくれる
  • 木に登りリンゴや鳥の卵を調達できる
  • 動物を狩り食材を調達できる
  • 盾に乗ってサーフィンができる
  • 草むらなどで火を放つと敵を追い払える
  • シーカーストーンの機能「ウツシエ」で写真が撮って図鑑を埋めれる
  • 「コログ」と呼ばれる精霊を集めてポーチの容量を増やせる
  • 「ほこらチャレンジ」「ミニチャレンジ」といったサブクエストが多くある

など、プレイを進めていくと自由度の高さに比例し数々の発見があります。

爽快感のある戦闘システム

戦闘は従来のゼルダシリーズに比べると難易度が高くなっています。
ですが戦い方を工夫したり敵の行動パターンを把握すれば適応できる範囲となっていますし、死んでしまったとしてもその場ですぐリトライができます。

今作の戦闘システムの醍醐味の一つは「ジャスト回避」というアクションです。
敵の攻撃をギリギリで回避するとジャスト回避が発生し、リンク以外の時間の流れが遅くなります。
その隙にラッシュ(反撃)をして敵に大ダメージを与えることができます。

このジャスト回避からのラッシュの流れは割と狙いやすく爽快感も大きいので積極的に狙っていきましょう。

時間がスローになるという場面はジャスト回避だけでなく、空中で弓を構えた時にも時間の流れがスローになります。

弓

敵を狙い撃ちする時などに役立ちます。

リンクが使用できる武器は、ブーメランなど、種類が多いので飽きることなく戦闘を楽しむことができます。

そのほかに敵に奇襲をかけるなんてこともできます。
例えば敵の近くに爆弾樽が転がっていて、その爆弾樽に刺激を与えて爆発させ、敵に大ダメージを与えることができます。

こういった場面は多くありますので積極的に狙っていきたいところです。

魅力的なストーリーとキャラクター

今作はリンクが100年という長い眠りから覚め、「ハイラル」を脅かす厄災ガノンの討伐と、ハイラル城にいるゼルダ姫を救うというのがメインテーマです。
リンクは目覚めたときには一切の記憶を失っており、冒険を進めていくうちに徐々に記憶を取り戻していくという流れになっています。

物語に関わってくるゼルダ姫4英傑などは皆魅力のあるキャラクターになっています。

気になる点

武器が壊れるシステム

武器、弓、盾にはそれぞれ耐久値が設定されており、使い続けるといずれ壊れて無くなります。

武器破壊

自分のお気に入りの武器や、入手機会が限られている装備もあるので、人によっては気になるシステムです。

雨の日の壁登り

雨の時に壁登りをすると定期的に滑り落ちてしまい移動のテンポが乱れます。
天気は時間経過で変わっていき、雨が降る時は割と多いので気になるところです。

雨

防具や料理で対策ができればいいなと感じました。

雷が鳴っている時は更に注意が必要で、金属製の装備を身に着けているとリンクに雷が落ちてきてダメージを受けてしまいます。
ただ雷は一応、金属製の装備を身に着けない等の対策はできます。

ダッシュジャンプがしにくい

ダッシュジャンプをするとジャンプの飛距離が伸びて便利なのですが、BボタンとXボタンの同時押しをしないといけないため、ボタンの配置上ダッシュジャンプがしにくいです。

たまに使うと便利な局面に遭遇するので残念な部分ではあります。

オプションでBボタンとXボタンの配置を逆にできますがあまり意味はないです。

敵の種類が少なめ

マップが広大なので敵の種類が多いと思われるのですが若干少なめです。

敵の種類

色違いの敵が割と多いので、敵の種類も豊富だと良いと感じました。

神獣ダンジョンのマップが見にくい

物語を進めていくと神獣と呼ばれる機械兵器のダンジョンを攻略していくことになるのですが、その神獣のマップが立体的で複雑になっており目的地への行き方を把握しにくいです。

神獣ダンジョンのマップは頻繁に確認するので、人によっては行き詰まる要素になるかもしれません。

まとめ

今作のゼルダの伝説はこれまでのゼルダシリーズと比較して圧倒的に自由度が増し、この世界を冒険することの楽しさにただただ没頭していけます。
世界観・BGM・ストーリーが上手くマッチしており、様々なアクションも自分の思うように扱っていけるので時間を忘れるほどのゲーム体験を味わえます。

ただ人によっては戦闘システムが難しくて慣れない、自由度が高すぎて何をしていいかわからないという方もいますので、そういった方には合わないかもしれません。

こんな人にオススメ
  • 広大な世界を冒険したい
  • 自由度の高いアクションゲームが好き
  • 寄り道が好き
  • 謎解きが好き
こんな人は合わない
  • アクションゲームが苦手
  • 決められた行き先がないと何をしていいか分からない
  • ボリュームのあるゲームが苦手
個人的総合評価

S(99点/100点中)